昔はTC9231Nを使い16Bitで出力するのが広く使われてましたが、とうの昔に製廃で今は入手困難です。
最近はDIT4192を使って24Bit出力をする方法もweb上にありますが、24Bitに拡張する為にロジックICが数個必要だったりで
いまいちお手軽ではありません。
そこで最新っぽく、かつ他の人が使ってない手段でネイティブな18/20Bit出力をしてみようという事で@sonson1919氏に作成をお願いしました。
出力は32kHz 18/20Bitとなります。
謝辞
そんそん @sonson1919氏
けしかん @keshinomi_88pro氏
種類 | 記号 | 型番 | 個数 |
IC | IC1 | AK4103AVF | 1 |
IC | IC2 | 74LVC1G74DP,125 | 1 |
積層セラミックコンデンサ | C1 | 0.1μF | 1 |
積層セラミックコンデンサ | C2 | 0.1μF | 1 |
積層セラミックコンデンサ | C3 | 0.1μF | 1 |
TOSLINK | U1 | PLT133/T10W | 1 |
ピッチ変換基板 | 24P | 1 | |
ピッチ変換基板 | 8P | 1 |
これだけです。
面実装部品なので苦手な方は周りにいる上手な人に頼んだりした方がいいでしょう。
ピッチ変換は作成方法次第で28Pにするのも良いかもしれません。下記の作成例は28Pで空きピンにTOSLINK行きのコネクタを付けて配線しています。
印刷して使ってください。
出力はジャンパで20/18Bit選択になっていますが、どちらかに固定する場合は不要です。
20Bitの場合はDAC(PCM69AU)に入力される前の20Bitがそのまま出力されます。
18Bitの場合はDAC(PCM69AU)に入力された後のような18Bitが出力されます。
お好みですが聴感上はどちらも代わりはなく、20Bitの方は若干音量が低くなります。
#ref(): File not found: "88p_digital_schema.png" at page "SC-88Proに光デジタル出力を付ける"
AK4103AVFを載せる変換基板を28Pにしてズラして載せ、空いたピンにTOSLINKへのコネクタを付けたり、
74LVC1G74DPも一緒に載せたりすると綺麗に作成できます。
普通の人にこんなの無理だよ!
ヘッドホン端子の裏が空いてるタイプなので、うまく発光部を当ててやる事で丸型の光プラグで出力できます。
本体にTOSLINKを付ける加工も不要で、見た目的にもイケてるので興味のある方は
以下のように発光部だけ取り出して基板に付けて、プラグの背中に合わせて調整して設置してください。
足を曲げる際は当て板をしないと足が取れるので注意。
昔は発光部だけ売ってたようですが今は無いようなのでPLT133を破壊して取り出すのがお手軽です。
丸型の光もMDプレーヤ全盛期の頃はよく見ましたが最近は見なくなりました。
しかしこういう用途には最適ですね…
元は20Bitの出力ですが、直前の発音の2bit分がそのまま残った状態でPCM69AUに18Bitで取り込まれるため、
実質有効なビット幅は16Bitなのかもしれません。
@keshinomi_88pro氏が実際に調査してくださいましたので、転載します。
リセットをすると2Bitの波形が落ち着くのですが、これも何かの弾みで戻ったりします。
気合を入れて録音等をする場合は電源投入してリセットして演奏が良い…のかもしれません。
それでも気になる場合はAK4103に入力する前にLRCKをいじって2Bitずらすかクリアして入力させ、
18Bit出力とするとクリーンな18Bitが得られると思いますが、部品点数が増えます。
どのみち有効なのは16Bitではないかという点と、2Bitがついた状態でPCM69AUに入力されているのを考えると
この2Bitも含めての音が88Proの音なのでは、という気がします。知らんけど
普通に18Bit出力で良いと思いますがTotalMixFXで見てきっちり無音にならないのはモヤっとしますね。